口臭

目 次

はじめに

「口臭があるかもしれない」このように感じると、人と話すときに気になってしまう経験はありませんか?
なぜ口臭がするのか不安になりますよね。口臭は誰にでも起こり得ることであり、その原因はさまざまです。

そこで本記事では、口臭の原因や対策について、詳しく紹介します。口臭に悩んでいる方は、是非とも最後までご覧いただき、対策の参考にしてください。

口臭の3つのタイプ

口臭の原因は、生理的口臭・外因的口臭・病的口臭の大きく3つのタイプに分けられます。

生理的口臭とは、誰にでも起こり得る口臭です。朝起きたときや緊張しているとき、お腹が空いているときなどに起こりやすい特徴があります。
外因的口臭とは、口の中に入れたものによって起こる口臭のことです。主な原因は、ニンニク・ニラ・納豆などの食品やタバコ・アルコールなどの嗜好品です。

病的口臭とは、口腔疾患が原因で起こる口臭と、体の病気が原因で起こる口臭のことです。口臭原因のほとんどが、口腔疾患による病的口臭であり、臭いが強い傾向にあります。

次の項目から主な口臭の原因について、詳しく解説します。

代表的な口臭の原因

代表的な口臭の原因は、次の5つです。

1. 舌苔
2. 歯垢(プラーク)と歯石
3. 歯周病
4. 虫歯
5. 唾液の減少

一つずつ詳しく説明します。

口臭の原因1:舌苔

さまざまな口臭原因の中で、最も強い口臭の原因といわれているのが舌苔(ぜったい)です。

舌苔とは、舌の表面に付着する白い苔のようなもので、細菌のかたまりです。舌の表面には細かな突起物があり、その隙間に食べかすや細菌などが付着して舌苔になります。

口の中にいる細菌が、プラークなどに含まれているタンパク質を分解する過程でガスを発生させます。ガスは、卵が腐ったような臭いや玉ねぎが腐った臭い、魚が腐った臭いといわれています。

口の中の衛生状態が悪いと、舌苔は増え続け厚みがでます。舌の表面を厚い舌苔が覆ってしまうと、味を感じにくくなることもあります。

口臭の原因2:歯垢(プラーク)と歯石

舌苔と同様に口の中の細菌がプラークに含まれているタンパク質を分解する過程で、臭いの強いガスを発生させます。

プラークとは、歯の表面に付着している、白くネバネバした細菌のかたまりです。プラークは、食後おおよそ8時間で形成され、プラーク1mgの中に、1億個もの細菌が存在しています。

プラークが長時間にわたり歯に付着していると、唾液に含まれているミネラル成分によって石のように硬くかたまり、歯石になります。

歯石の表面はザラザラしていて、プラークが付着しやすくなっています。歯石のあるところには、プラークが集まるので強い口臭の原因になります。また、歯石は自分で除去できません。

口臭の原因3:歯周病

舌苔と同様、口臭の原因といわれているのが歯周病です。歯周病とは、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)に細菌が侵入し、歯ぐきに炎症を起こす病気です。炎症が徐々に広がると、歯を支えている骨を溶かしてしまう恐ろしい病気です。

歯周病によって深くなった歯周ポケットは、酸素に触れないため細菌の温床になり、細菌は活発に活動します。

歯周ポケットにはプラークが入り込み、やがて歯石になります。細菌はプラークに含まれているタンパク質を分解する過程で、臭いの強いガスを発生させます。

歯周病の口臭の原因は、細菌によるガスの発生だけではありません。重度の歯周病では、歯ぐきが強い炎症を起こして化膿してしまい、膿が常に出るような状態になります。この膿は強烈な臭いがします。

歯周病 歯周病と口臭

口臭の原因4:虫歯

虫歯によってできた穴や過去に治療して詰め物や被せ物をしている場合は、それらの隙間にプラークや食べかすなどが詰まってしまい、悪臭を放つことがあります。

虫歯が神経まで達したときは、激しい痛みが生じ、そのまま放置すると神経が死んでしまい、突然痛みが消えます。

通常であれば、神経を抜いて歯の根っこの治療を進めますが、死んでしまった神経をそのまま放置すると、神経や血管が腐敗してしまい強い口臭がするようになります。

また、歯の根っこの治療を終えたあと、その神経のあった場所に細菌が感染してしまうと、歯の根っこの先に膿が溜まることがあります。膿が溜まると、膿が出る出口が歯ぐきにできます。膿は強い臭いを放ちます。

虫歯

原因5:唾液の減少

唾液には、口の中を洗い流す働きや細菌の増殖を抑える働きがあります。
唾液が減ってしまい、口の中が乾いた状態では、細菌が増殖しやすくなるので口臭が強くなります。

口臭対策の7つのポイント

口臭は、日々の適切なケアや生活習慣によって改善が見込めますが、一時的に対策するのではなく、継続することで効果を得られます。習慣化できるよう取り組みましょう。
口臭対策は、次の7つです。

1. 毎食後の正しい歯磨き
2. デンタルフロスや歯間ブラシなどの併用
3. 舌を掃除する
4. 口の中を乾燥させない
5. タバコをやめる
6. 規則正しい生活習慣
7. 歯科医院で定期的なクリーニングを受ける


順番に説明します。

1:毎食後の正しい歯磨き

毎食後の正しい歯磨きは、とても大切です。口臭・舌苔・虫歯・歯周病・プラーク・歯石の全ては、歯磨きが不十分で口の中に汚れが残ってしまい、細菌が増殖してしまうことが原因です。毎食後、丁寧に歯磨きして、汚れを残さないようにしましょう。

特に寝ている間は、唾液の分泌量が減るので口腔内が乾燥しやすくなります。細菌が増殖するリスクが高まる時間帯なので、就寝前の歯磨きは念入りに行いましょう。

2:デンタルフロスや歯間ブラシなどの併用

汚れが残りやすい場所は、デンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなども歯ブラシと併用して使いましょう。特に歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目、詰め物、被せ物、歯並びが悪いところは歯ブラシが届きにくいので、汚れが残ります。
歯ブラシだけで歯を磨くと、全体のおおよそ6割汚れを落とせますが、歯間ブラシやデンタルフロスを併用するとおおよそ8割以上の汚れを除去できます。細菌を口の中に残さないよう、汚れをしっかり取り除きましょう。

3:舌を掃除する

舌はとても繊細で傷つきやすいので、舌専用のブラシを使用します。
1日1回、毎朝寝起きに舌を確認して、汚れがあれば、舌ブラシでやさしく汚れを落としましょう。
舌苔は一度に全て落とせません。少しずつ取り除くように注意してください。

4:口の中を乾燥させない

口の中が乾燥しないように唾液の分泌を促しましょう。マッサージして唾液の分泌を促すことや食事の際はよく噛んで食べる、ガムを噛むことも有効です。
ガムは糖分が含まれていないキシリトールやフッ素配合を選びましょう。また、水を飲んで口を潤すことも有効です。
口呼吸が癖になってしまっている方は、意識して口呼吸を直せるよう注意しましょう。

5:タバコをやめる

タバコは口臭の原因です。
タバコに含まれている成分のニコチンによって唾液の分泌量が減ってしまい、タール(ヤニ)が歯や舌に付着すると、細菌が付着しやすくなります。

結果として舌苔や歯周病、虫歯の原因になります。
タバコは極力控えましょう。

6:規則正しい生活習慣

不規則な生活リズムが続くと、自律神経が乱れてしまい唾液の分泌量が減少します。

日常生活でストレスや緊張が多い、疲れが溜まっているときも唾液の分泌量に影響します。
規則正しい生活を送り、しっかり休むこと、ストレスを溜めないよう心がけましょう。

7️:歯科医院で定期的なクリーニングを受ける

口臭対策に歯科医院でのプロによるクリーニングは欠かせません。
定期的に歯科医院でクリーニングを受けて、プラークや歯石を徹底的に除去しましょう。どんなに丁寧に歯磨きしていても、100%の汚れは落としきれず、口の中に蓄積されていきます。
また、歯石は歯科医院の専門器具を使用しなければ除去できません。

プラークや歯石を除去したあとは、歯の表面を研磨します。ツルツルした歯の表面には汚れがつきにくくなります。

定期的にクリーニングを受けると、口の中に虫歯が見つかった場合などに早期発見・治療が可能です。虫歯は悪化してしまうと口臭の原因になり、治療期間も必要になります。
また、歯磨き方法や口の中の状態にあった歯ブラシや歯磨剤、デンタルフロスなどのアドバイスを受けられます。正しい歯磨き方法を身につけられるので、毎日の歯磨きに役立ちます。

口臭は原因ごとに対処しよう

歯科医院で受けるクリーニングの費用と頻度

口の中の歯石は、除去しても必ず一定期間で歯に付着してしまうため、定期的にクリーニングを受けるとよいでしょう。クリーニングの費用と頻度の目安を紹介します。

クリーニングの費用

クリーニングの費用は、保険診療と自費診療があります。保険診療の場合、歯周病の治療の一環として行うので、全ての方が対象ではありません。虫歯や歯周病などの問題がなく、歯をきれいにしたい目的の場合、自費診療が適用されます。

保険診療の場合、3割負担で3,000円〜4,000円です。歯周病の治療の一環になるので、クリーニングだけではなく、歯ぐきの検査なども行います。

自費診療の場合、5,000円〜30,000円とそれぞれの歯科医院によって金額は異なります。クリーニングのメニューも歯科医院によって異なるので、自費診療のクリーニングを受ける場合は、あらかじめ金額を確認するとよいでしょう。

クリーニングの頻度

クリーニングの頻度は3ヵ月に一度が目安といわれています。しかし、口の中の衛生状態が悪いことや歯並びが悪くて汚れが溜まりやすい、歯周病が進行しやすい、歯石がつきやすいなどの、さまざまな原因によって、頻度を早めることがあります。
クリーニングの頻度は、それぞれ異なるので歯科医師または歯科衛生士の指示に従いましょう。

歯のクリーニング

まとめ

口臭の多くの原因は、舌苔や歯周病などの口の中に問題があるケースです。
まずは自分の口臭の原因を突き止めることが大切です。自分で原因の特定はできないので、口臭について悩んだときは、歯科医院で相談するのが問題解決への近道です。
口臭について一人で悩んでしまうのではなく、お気軽にご相談ください。

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