インプラントについて
インプラントとは、虫歯や歯周病などの様々な原因により歯が失われてしまったところへ、人工の歯の根=人工歯根(インプラント)をつくり、その上に被せ物を装着する治療法のことです。
1952年にスウェーデンのブローネマルク博士が、チタンと骨が結合する「オッセオインテグレーション(骨結合)」を偶然発見したことから実験を重ね、歯科治療に応用したものです。
リスク・副作用
インプラント埋入手術における
リスク・副作用
- インプラント手術では、外科的な処置をするため、一過性、場合によっては持続的に、唇・舌・頬・口蓋・歯肉・歯牙等の感覚麻痺、切開に起因する瘢痕組織による知覚異常が起こる事があります。
- 稀に神経損傷が起きる可能性があります。
- インプラント体と骨との結合不全が起こる可能性があります。
- 上顎洞・鼻腔への穿孔による炎症・疼痛・過敏症・治癒遅延が起こる事があります。
- 術後は痛み、腫れ、発熱、内出血が出ることがあります。
- 喫煙・飲酒は、組織治癒の遅延およびインプラントの骨結合不全が起こるリスクを高めます。
- インプラントが骨と結合するのに3~6か月かかるため、完了までの治療期間が長くなります。
インプラント上部構造set後の
リスク・副作用
- インプラントはご自身のセルフケアに加え、歯科医院でのメンテナンスが不十分だと、歯周病になることがあります。
- 歯軋り、食いしばりが強い方はインプラントの上部構造が割れてしまうことがあるため、就寝時のマウスピースの使用が必要です。
症例一覧
最新の治療費と異なる場合がございます。また、症状等により治療費は変動する可能性がございますので、治療費については直接医院へお問合せください。
インプラント治療の症例1
レントゲン写真
- 透過像
症例写真-1
- Befor
- After
症例写真-2
- Befor
- 途中経過
- After
年齢 | 50代・男性 |
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主訴 | 右下歯が疼く |
治療内容 | ・右下6番インプラント ※1:FGG(遊離歯肉移植術)とは、足りない歯ぐきを上顎から上皮を切り取り移植する外科手術 |
治療費 | 合計:902,000円(税込) ■内訳 |
治療期間 | 9ヵ月 |
治療方針 | 右下の当該歯は歯根破折により保存不可能と診断しました。歯周疾患も伴っていたため抜歯後に骨吸収※1が大きく起こることが予測できました。チタンメッシュ併用骨再生誘導法(GBR※2)を選択しインプラント埋入と同時に行い自然な歯槽骨のラインを再現しました。またGBRを行う際にインプラント辺縁の付着歯肉の減少が起こる為、遊離歯肉移植術(FGG※3)を行い清掃性を考慮した形態に仕上げました。 ■治療方針の解説 治療した右下の歯をレントゲンで撮影したところ根本の部分に黒く写る箇所があり「根尖性慢性周囲炎※1」と診断。また歯周病も進行していました。 ※1 骨吸収・・・歯槽骨という歯を支える骨がなくなっていくこと |
担当者所見 | 主訴の右下だけでなく歯茎の腫れ、発赤があり不良補綴や不良充填など他にも治療箇所が多数ありました。プラークコントロールが不良であった為まずはブラッシング指導を行いセルフケアの重要性を理解していただくところからスタートしました。 右下6番の歯はインプラント治療を行なった結果審美的にも機能的にも患者様の満足を得ることができました。骨造成と歯肉移植も行なった為インプラントを支える十分な歯周組織の獲得ができたと思っております。 |
インプラント治療の症例2
レントゲン写真
- Befor
- After
口腔内写真
- Befor
- After
年齢 | 50代・男性 |
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主訴 | 左上7番 左下5番7番 |
治療内容 | ・インプラント埋入 ※1:GBR(骨造成)・・・骨再生誘導法。骨の高さや厚みを人工骨や人工膜などを使用し再生する方法 |
治療費 | 合計:1,809,500円(税込) ■内訳 ・左上7番 ・左下5番7番 |
治療期間 | 左上7番約1年 左下5番7番約10ヵ月 |
治療方針 | 左上7番は昔他院で被せものをしており、被せものの中が歯ぐきの中まで虫歯になっていたため抜歯せざるを得ない状態だった。抜歯と同時に骨造成を行い、骨が出来るまで4ヵ月待ってからインプラントを埋入した。 ※2ポンティック・・・歯のない部分を補うダミーの歯。 |
担当者所見 | 元々金属の被せものが多く入っていたため、2次カリエス※3が多かった。今回は金属ではなく、ジルコニアを使用し、2次カリエスにならないよう、患者様にはブラッシング指導とメンテナンスの重要性をお伝えした。 ※3二次カリエス・・・詰め物や被せものを入れた歯が虫歯になること。 |