樋状根
(といじょうこん)に
ついて

目 次

    樋状根とは

    樋状とは、雨樋、軒樋に由来しています。樋のように曲がっているというところから樋状根と名付けられました。英語で表記すると、gutter shaped rootもしくは、C-shaped root canalになります。

    これは歯根の癒合によって、その中の根管も癒合したものになります。両端に太めの根幹が存在し、両者間を板状で丸みを帯びた雨樋のような根幹が連結しているのです。

    下顎大臼歯の例ですと、2つの歯根のうち頬側だけが癒合し、舌側に樋のような縦長の細いくぼみが作られた歯根になります。

    樋状根の横断面は舌側が凹んだ馬てい形を呈しており、その舌側壁は菲薄なため、穿孔を起こしやすくなっています。
    樋状根は下顎第二大臼歯に30%ほど出現し、最も多いです。次いで、下顎第三大臼歯、上顎第二大臼歯、上顎第一小臼歯に現れます。
    出現率は男性に約36%、女性で約54%と、女性に多いことがわかっています。

    樋状根の根管治療も通常の歯と比べると異なります。

    ①髄腔開拡

    根管口の位置は歯の隅角部付近に存在することが多いので、髄腔開拡は通常の下顎大臼歯の4根管とした四角形型にします。
    また、樋状根は、根が癒合している頰側には近遠心がつながった髄腔の筋がありますが、舌側にはありません。ですので、頰側にみられる筋を舌側に広げようとすると、舌側の分岐部に穿孔してしまうので注意が必要です。

    舌側の髄床底は頰側に比べて高い位置にあると考えると良いです。根管の解剖をしっかりと頭に入れておくことが重要となります。

    ②根管口明示、根管形成・拡大

    樋状根の根管の断面は、通常の根管である円型や楕円形ではなく、Cの字状の筋形態であることが多いです。ですので、ファイルやゲイツグリテンドリル等の器具を根尖方向(垂直方向)に上下させて根管口を広げるだけではダメで、水平方向(根管の形態に沿った弧状)に動かして根管口を広げていきます。
    しかし、根管は根管口付近においても湾曲しているので、内湾側の分岐部の穿孔や外湾側である近心や頰側への穿孔に注意が必要です。

    樋状根の解剖学的形態は、近遠心の2根が頬側で癒合し、舌側に陥凹が生じます。

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