虫歯や歯周病から歯を守る!歯を強くする習慣とは

はじめに

お口の中の病気である「虫歯」や「歯周病」は、多くの人が罹患する病気です。これらは、お口の二大疾患と言われており、歯を失う原因になります。
虫歯や歯周病は、それぞれ原因となる細菌によって引き起こされますが、実は「生活習慣病」でもあります。食生活などの生活習慣が発症に大きく関わっているのです。

今回は、虫歯や歯周病から歯を守るために、歯を強くする習慣について解説していきます。

虫歯発生4つの要素

毎日の丁寧な歯磨き

歯を強くするためには、毎日の丁寧な歯磨きが大切です。朝昼晩の3回歯磨きをするようにしましょう。

食事の後や間食の後、お口の中は酸性の状態になります。
食べ物の酸や細菌が生成する酸により酸性化が生じるのです。
酸性化すると、カルシウムやリンなどの歯の成分が溶け出しやすくなります。
溶けてしまう状態を「脱灰」と言います。歯が虫歯になりやすい状態になっています。
食後は歯磨きをして、虫歯を予防していきましょう。

また、就寝時はお口の中の細菌が活発になります。寝る前と朝起きた後の歯磨きが大切なのはこのためです。
細菌が増殖しにくいようにしっかりと磨いてから寝るようにしましょう。

フッ素配合の歯磨き粉の利用

フッ素は、歯を強くして虫歯を防ぐ働きがあります。フッ素の働きは大きく分けて3つあります。
「歯を強くする」「歯を修復する」「虫歯菌の働きを弱める」の3つです。
歯自体を強固にするだけでなく、歯から溶け出したミネラルやカルシウムを取り込む作用を助けたり、虫歯菌の働きを弱める力もあります。
普段の歯磨きで、フッ素が配合された歯磨き粉を使うと良いでしょう。

フッ素配合の歯磨き粉はどのようなものでも問題ありませんが、しっかりとフッ素が配合されているか、配合されているフッ素の濃度が記載されているものだと確実です。
フッ素の濃度は「ppm」という単位で表されます。6歳〜大人までは1500ppmまでのもの、生えたばかりの乳児〜5歳までは900〜1000ppmまでのものが良いでしょう。

清掃補助用具を使った丁寧な清掃

歯ブラシだけで落とせる汚れは、全体の60%程度だと言われています。
歯間ブラシやデンタルフロスなど歯と歯の間を清掃する道具を積極的に使うようにしましょう。
ワンタフトブラシという、1束の筆のようなタイプの歯ブラシもおすすめです。
ワンタフトブラシは、奥歯の一番後ろの部分の歯磨きや、凸凹の歯並びになっている部分の歯磨き、半分埋まっている親知らず周囲の歯磨きに効果的です。

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歯を強くする食生活

歯を強くするためには、歯を丈夫にする「栄養」をしっかりとること、また歯を弱くする食生活をしないことが重要です。

歯を丈夫にする「栄養」とは

歯を強くする栄養素で、代表的なものは「カルシウム」「ビタミンA」「ビタミンC」です。
具体的にどのように栄養を摂れば良いのか解説していきましょう。

カルシウム

カルシウムは、歯の再石灰化の働きを助けます。歯は絶えず「脱灰」と「再石灰化」を繰り返しています。
歯の成分が溶け出してしまうことを「脱灰」、唾液中から再び取り込むことを「再石灰化」と言います。
カルシウムは次のような食品から摂ることができます。

ビタミンA

ビタミンAは歯のエナメル質の基盤を形成します。
免疫機能を助ける働きもあることから、歯周病などのお口の病気から歯を守ります。
ビタミンAは次のような食品から摂ることができます。

ビタミンC

ビタミンCは象牙質の土台を作る栄養素です。
ビタミンCは次のような食品から摂ることができます。

注意したい歯を弱くする食生活とは

間食の回数が多い場合や、甘いものの摂り過ぎなどは、虫歯のリスクが高くなります。
食生活の注意点について解説していきます。

間食の回数に注意する

食事をした後は、お口の中が酸性に傾き、歯が溶けやすい状態になります。
そのため、朝昼晩の食事以外の間食の回数が多い場合や、ダラダラと食べたり飲んだりしながら作業などをしている場合は、虫歯リスクが高くなります。
間食は時間や回数を決めて食べると良いでしょう。

糖分の摂り過ぎに注意する

糖分は虫歯菌のエサになります。虫歯菌は糖分を取り込んで、歯を溶かす「酸」を作り出します。
砂糖の入った飲み物を一日に何度も飲んだり、砂糖の含まれた飴やガムを頻繁に食べている場合には、虫歯の発生リスクが上昇するため、十分な注意が必要です。

寝る前に食べない

夜食を摂る習慣があると、その後に歯磨きをした場合でも、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
寝ている間は唾液の量が減少するため、細菌が増殖しやすくなります。
歯磨きでは100%の汚れをとることはできないため、磨き残した細菌によるリスクが高くなるのです。

柔らかいものばかり食べない

柔らかいものばかり食べていると、唾液の分泌が減少し細菌が繁殖しやすくなります。
しっかりとかんで咀嚼することで、唾液がたくさん出て、虫歯菌や歯周病菌から歯を守ります。

酸性食品の摂り過ぎに注意する

酸性食品とは、食べ物自体が酸性の食品です。
摂取するとお口の中が酸にさらされて、虫歯になりやすくなります。
例えば、炭酸ジュースやお酢などの酸っぱいものは、酸性食品なので注意が必要です。

嗜好品に注意した生活

タバコやアルコールといった嗜好品は、虫歯や歯周病のリスクになります。
歯を弱くするわけではありませんが、お口の中の環境が悪くなるので、これらの習慣は見直した方が良いでしょう。禁煙により歯周病菌に対して強い「歯ぐき」を作ることができます。

タバコによる歯周病リスク

タバコは歯周病の危険因子の一つです。
タバコを吸うと吸わない人と比較して、歯周病のリスクが5倍以上になると言われています。
タバコを吸うことにより、歯ぐきの血管が収縮し、歯ぐきに栄養が行き渡らなくなります。
また、歯ぐきの免疫力が低下するため、歯周病にかかりやすく、重症化しやすい状態になります。
今まで喫煙していた方でも、禁煙により歯ぐきを強くして歯周病のリスクを減らすことができます。

アルコールによるリスク

アルコールは利尿作用といって、身体の水分を出してしまう作用があるため、寝ている間に唾液量が減少し虫歯のリスクを高めてしまいます。
また糖分も含まれているので、特に寝る前にアルコールを飲む習慣がある人は注意が必要です。

ストレスを溜めない生活

人間はストレスを溜めると、唾液の分泌量が減少します。
唾液が減少すると、唾液がもともと持っている「抗菌作用」や、汚れを洗い流す「自浄作用」、歯から溶け出したカルシウムやミネラルを再び取り込む「再石灰化作用」など、お口を健康に保つための働きが弱くなってしまいます。

また、ストレスは歯ぎしりの原因にもなります。夜間の歯ぎしりを繰り返していると、歯に大きな負荷がかかり歯がすり減ったり、歯の周囲の組織を傷めてしまうことがあります。
適度な運動やストレッチをする、休息を十分に取るなど、ストレスを溜めない生活を心がけるようにしましょう。

口呼吸をしない

人間の正常な呼吸は、鼻で呼吸をする「鼻呼吸」です。口で呼吸をする「口呼吸」が習慣になっているとお口の中の細菌が活発になりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
ぼーっとしている時、テレビを見ている時などに、口が開けたままになっている方は「口呼吸」になっている可能性があります。意識して口を閉じるようにしましょう。

また鼻炎などの疾患がある場合には、鼻呼吸ができるように耳鼻科への受診をおすすめします。
口呼吸は虫歯や歯周病のリスクを高めるだけでなく、風邪をひきやすくなるなど全身にも影響があります。
早めの受診をするようにしましょう。

定期検診と歯科医院のクリーニング

定期検診を受け、定期的に歯科医院のクリーニングを受けることで、虫歯になりにくいお口の環境を作ることができます。
定期検診では、まだ自覚症状が無いような虫歯や歯周病を発見することができ、早めに対処をすることができます。

歯科医院のクリーニングでは、普段の歯磨きでは除去しきれない汚れを専用の器械を使って除去することができるので、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。

定期検診でフッ素塗布を受けると、より歯を強くすることができるでしょう。

歯科医院のフッ素塗布

歯科医院では、「フッ素塗布」という施術を受けることができます。
歯科医院で扱うフッ素は、歯磨き粉に含まれているものよりも高濃度になります。
専門の知識を持った歯科医師や歯科衛生士が扱うので安心です。
歯の表面をクリーンングした後に、歯面に塗布することで、よりフッ素の力を受けることができます。
特にお子様の場合、乳歯や生えたばかりの永久歯は、虫歯菌の出す酸に弱いので、フッ素塗布をおすすめします。生えたばかりの永久歯は歯の表面が未成熟なので、そこにフッ素塗布をすることで強固な歯質にすることができるでしょう。

また、加齢などにより歯ぐきが下がってきてしまった高齢の方には、露出した歯の根の表面にフッ素塗布をすることをおすすめします。
歯の根の部分は、歯の頭の部分と比べて柔らかく虫歯になりやすいです。
高齢の方に多い「根面う蝕」の予防にフッ素は効果的です。

3〜4ヶ月に1回など、定期的にフッ素塗布を受けるのが良いでしょう。

虫歯の予防方法 定期検診

まとめ

お口の中の二大疾患である虫歯や歯周病は細菌が原因の病気ですが、生活習慣が深く関わる生活習慣病とも言えます。毎日の生活習慣によって、お口の環境は良くも悪くも変化します。
お口の健康を保つために歯磨き習慣や食習慣、嗜好品の習慣などの習慣を見直してみましょう。
取り入れられる習慣は積極的に取り入れ、虫歯菌や歯周病菌に対して強い歯・強いお口を作っていきましょう。

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