お口の健康を保つセルフケア方法を詳しく解説!

はじめに

お口の中の病気で代表的なものには「虫歯」や「歯周病」があります。これらは歯の二大疾患と言われており、歯を失う原因にもなってしまうものです。
これらの病気から歯を守るためには、毎日の歯磨きなどのセルフケアが重要になります。
今回は、セルフケアの方法について詳しく解説していきます。

予防歯科 虫歯の予防方法

セルフケアの基本

虫歯菌や歯周病菌などの細菌の集まりである「プラーク」は、ねばねばとした塊で、食事をしている限り毎日歯に付着するものです。朝昼晩の1日3回の歯磨きを基本としましょう。
どうしても外出時で難しい場合には、朝晩は必ず磨くようにしましょう。

朝晩の歯磨きが大切な理由

お口の中の細菌は、寝ている間に増殖します。就寝時はお口の中の唾液が減少し、細菌が増殖しやすい環境になるためです。そのため、就寝前と起床後は必ず歯磨きをするようにしましょう。

セルフケアで使用する道具は?

セルフケアでは、基本の「歯ブラシ」以外に、歯と歯の間を清掃する「歯間ブラシ」や「デンタルフロス」など、清掃補助用具も利用することが望ましいです。

歯ブラシだけで落とせる汚れは、全体の6割程度だといわれています。適切に清掃補助用具を使うことで8割程度にまでアップします。

それでも足りない部分は、歯科医院で定期的にクリーニングを受けるのが良いでしょう。
セルフケアで使用する道具には、次のものが挙げられます。

自分に合った道具を選び、適切な方法でセルフケアをすることが大切です。

セルフケアの方法はブラッシング指導を受けましょう

道具の選び方や使用方法は、一度歯科医院のブラッシング指導を受けることをおすすめします。
自己流で磨いていると、どうしても「磨き癖」があるものです。磨き残しを作ってしまうと、せっかく時間をかけてケアをしても効率が悪くなってしまいます。
一人ひとりお口の状態は違いますので、歯科医院で自分に合った歯磨き方法の指導を受けるのが良いでしょう。

歯ブラシの選び方と使用方法

歯ブラシは、毛のある部分「ヘッド」が大きすぎないものを選びましょう。

お口の中は想像以上に狭いです。奥歯の隅々まできれいに磨くには、ヘッドが大きいものは不向きです。
自分の上の前歯2本分より小さいものを選ぶようにしましょう。
持ち手の部分は、持ちやすいものであれば、基本的になんでも良いです。

歯ブラシの毛のかたさ

歯ブラシの毛は「ふつう」「かため」「やわらかめ」で分けられている事が多いです。通常は「ふつう」のかたさのもので大丈夫です。
歯ぐきを傷めている場合や、歯周病のケアで歯周ポケット周囲をやさしく磨く場合には、「やわらかめ」のものが望ましいです。
病気や障害があり力が入りにくいなど、特殊な場合を除き「かため」を勧めることはほとんどありません。
「かため」のものでゴシゴシと磨いてしまうと、歯を傷めてしまうことがあります。
また磨いた気になってしまい実際には汚れが取れていない事が多いため、注意が必要です。

歯ブラシの毛の形状

歯ブラシの毛の揃い方は、通常はストレートのもので良いでしょう。
ギザギザにカットされたものや山型の歯ブラシは、通常ではあまり汚れが落ちません。
矯正装置が入っている場合など、歯並びの状況により山型のものが良い場合がありますが、こちらは歯科医院でブラッシング指導を受けるようにしましょう。

毛先にいくに従って細くなっている「極細毛」は、通常の歯磨きではなく、歯周ポケット内の汚れを掻き出す時に使うものです。歯面の汚れは落ちにくいので注意しましょう。

歯ブラシの当て方

歯ブラシの当て方は、シャカシャカと細かく横に動かすのが基本の動かし方です。
歯ブラシを鉛筆持ちのような形で持ち、力を入れすぎないように磨きましょう。
親指と人差し指2本で持っても良いくらいの力ですので、ゴシゴシと磨きがちな方は2本の指で持って、強さを確かめてみましょう。

その他、歯周病の進行状態などによっては、歯ブラシの毛先を入れ込むようにして角度をつけて磨くのが良い場合もあります。お口の状態によって異なるので、歯科医院に確認するのが良いでしょう。

電動歯ブラシの選び方と使用方法

電動歯ブラシを使用している人も多いですが、電動ブラシは通常の歯ブラシのようにゴシゴシと動かして磨くものではありません。
歯面に沿わせて、数秒ずつ当てていくのが正しい使用方法です。
ゴシゴシと動かしてしまうと汚れが取れないばかりか、歯を傷めてしまうことがあるので注意が必要です。
電動ブラシを正しく使うのには、少々コツが必要な場合があります。歯科医院に持参して、ブラッシング指導を受けるのがおすすめです。

歯ブラシの交換のタイミング

歯ブラシは、毛が曲がって開いてきたら、交換のタイミングです。
毛の植えてある部分を反対側から見た時に横からはみ出していたら、交換した方が良いでしょう。
毎日使うものなので、雑菌の繁殖なども考えられます。毛が開いていなくても1ヶ月程度が経過したら交換するようにしましょう。「毎月1日に交換する」など決めておくと、交換し忘れるのを防ぐことができます。

1週間〜2週間程度で、歯ブラシの毛が開いてきてしまう場合には、ブラシの当て方が強すぎるかもしれません。弱めに当てることを意識するようにしましょう。

デンタルフロスの選び方と使用方法

デンタルフロスには、大きく分けて「糸巻きタイプ」と「柄付きタイプ」のものがあります。
使用しやすいものを選ぶようにしましょう。

・糸巻きタイプ

フロスの糸がロール状に巻かれていて、30㎝〜40㎝くらいに切り、指に巻き付けて10㎝〜15㎝分くらいをピンと張るようにして、歯と歯の間に入れて汚れを落としていきます。
歯と歯の間に挿入したら、上下に動かして歯面から汚れを擦りとるようにしていきます。
慣れが必要ですが、慣れると自由に動かしやすく、扱いやすくなります。

・柄付きタイプ

「糸ようじ」と言われることもあります。柄の形がY字になっているものとF字になっているものがあります。
どちらでも使いやすい方で良いですが、Y字は比較的奥歯に使いやすく、F字は前歯の方が使いやすいでしょう。

コラム・毎日の歯磨きケアに“ フロス ”を取り入れてみませんか?

歯間ブラシの選び方と使用方法

歯間ブラシは、柄の先に針金のような芯がついており、周りにナイロンの毛がついているものです。
芯と毛がシリコンでできているものもあります。
太さに種類があり、歯と歯の間の隙間に合わせて選ぶことが大切です。

細すぎるとスカスカで汚れが取れませんし、太すぎると歯ぐきを傷めてしまいます。少し抵抗がありつつ挿入できる位のものが丁度良い太さです。

爪楊枝で食べかすを取る時のように使うのではなく、何度か出し入れをして、毛の部分で歯と歯の間の歯面を擦るようにして使います。
持ち手の部分は、真っ直ぐのI型と、L字に曲がったタイプのものがあります。
こちらも使いやすいもので良いです。奥歯にはL字の方が使いやすい事が多いです。

ワンタフトブラシの選び方と使用方法

ワンタフトブラシは、歯ブラシの先が一束の筆のようになっている、小さなブラシです。
奥歯の裏側の狭いところや、歯並びにズレがある部分など、細かい部分によく届きます。
歯周病により歯周ポケットが深くなってしまっている場合には、ポケット内の汚れを掻き出すのにも有効です。
お口の状態に合わせて、適宜使用するのが良いでしょう。

予防歯科先進国のスウェーデンでは、このワンタフトブラシが一般的によく使用されています。
日本だと知らない人も多いですが、適切に使うと細かいところの汚れまでかなりきれいに落とすことができます。

歯磨き粉の選び方

歯磨きをする時に、歯ブラシとセットで使用するのが「歯磨き粉」だと思います。ですが、歯磨き粉は実は必ず使用しなければいけないわけではありません。

歯磨き粉を使うと、お口の中がさっぱりとしますが、歯磨き粉で汚れが落ちるわけではありません。
お口の中がさっぱりとするのは、ミントなどの清涼剤が配合されているためです。

汚れを落とすためにはしっかりと擦る必要がありますので、歯磨き粉は歯ブラシの手助けをする補助的なものだと考えて使用するようにしましょう。

歯磨き粉を選ぶ時には、配合されている薬効成分を参考に、必要な効果のあるものを選ぶと良いでしょう。
虫歯予防・歯周病予防・知覚過敏予防など様々な成分が配合されているものがあります。

虫歯予防に「フッ素」配合の歯磨き粉

歯磨き粉に配合されている薬効成分の中で代表的なものに「フッ素」があります。
「フッ素」は、歯の表面のエナメル質を強くし、虫歯の酸に溶けにくくする作用があります。
また、抗菌作用や再石灰化作用もあり、歯を守ります。
パッケージにフッ素配合と書かれているものを選ぶのが良いですが、濃度の記載があるものを選ぶと確実です。配合されているフッ素の濃度は「ppm」という単位で表されています。厚生労働省のでは1500ppmまでの配合が認められています。
6歳以上〜大人の場合は1500ppmのもの、歯が生えてから5歳までの間は900ppm~1000ppmのものが推奨されています。
ドラッグストアで見つけにくい場合には、歯科医院でも販売しているので、確認してみると良いでしょう。

コラム・フッ素の有効活用で虫歯予防

まとめ

お口の健康を保つためには、毎日のセルフケアが大切です。定期的に歯科医院に行くことはもちろん大切ですが、歯科医院だけでは歯のケアはできません。
虫歯や歯周病の原因となる細菌は、毎日歯に付着します。毎日の丁寧な歯磨きで、しっかりと汚れを落としていきましょう。
その上で、セルフケアで足りない部分を定期的に歯科医院でクリーニングしていくのがおすすめです。

今回、セルフケアの基本のやり方を紹介していきましたが、実際にはお口の状態により異なってくる部分があります。その部分は歯科医院で、お口の状況を診てもらった上で、適切なブラッシング方法の指導を受けるのが良いです。定期検診の際に、ケアの方法もしっかり聞いておくようにしましょう。

今すぐ予約したい方
03-3505-4618電話受付9〜19時半(土日は17:30まで)
3日以降のご予約
WEBから予約24時間受け付けております。

麻布十番歯科・矯正歯科は
痛みに配慮した、
コミュニケーションにあふれる歯医者です。

診療時間
9:00〜13:00 -
14:00〜19:30 - - -
14:00〜17:30 - - - - -

※平日最終受付は19:00まで
※土日の最終受付は17:00まで
[休診日]水曜・祝日

AED
TEL:03-3505-4618
地図

〒106-0044 東京都港区東麻布3-8-8 明商ビル1F
大江戸線 麻布十番駅 6番出口より徒歩10秒
南北線 麻布十番駅 6番出口より徒歩10秒
Google マップを開く >