新型コロナウイルス感染症によるマスク着用が自己判断となり、マスクを外す機会が増えてきました。この変化に伴い、歯の着色や汚れが気になる方も増えていることでしょう。
今回は、歯の着色要因や歯を白く保つ方法について詳しく説明します。
新型コロナウイルス感染症によるマスク着用が自己判断となり、マスクを外す機会が増えてきました。この変化に伴い、歯の着色や汚れが気になる方も増えていることでしょう。
今回は、歯の着色要因や歯を白く保つ方法について詳しく説明します。
歯の着色には、外因性の着色と内因性の着色、これら2つの主要な要因が存在します。以下では、外因性と内因性の着色の原因について詳しく説明します。
外因性の着色
以下に代表的な外因性の着色についてまとめました。
お口の中の清掃状態が悪いと歯全体にプラークと呼ばれる細菌の塊が歯に付着します。プラークを放置すると硬くなり歯石になります。プラークや歯石が歯に付着すると歯が黄ばんで見えるようになります。また、着色の原因になるだけではなく、口臭や歯周病、虫歯の原因にもなります。
歯の表面は、虫歯の原因菌が産生する酸から守るためにペリクルと呼ばれる膜で覆われています。一方で、ペリクルは粘着性が高いという特徴があります。そのため、ワインやコーヒーなどに含まれている色素がペリクルに付着し着色の原因になります。
歯科で使用される詰め物の中にはコンポジットレジンと呼ばれる樹脂でできた白い詰め物があります。この詰め物が劣化し、詰め物が黒や茶色に変色することがあります。また、銀歯も同様に経年劣化を起こしやすいため、長期間銀歯を使用すると黒色に歯が変色することがあります。
歯が変色する原因として虫歯があります。初期段階の虫歯は、白くザラザラした点として見えます。虫歯が進行すると、黒や茶色に変色します。
内因性の着色 次に内因性の着色について説明します。
歳を重ねると、歯の表面にあるエナメル質が摩耗してしまうことがあります。この摩耗によって、エナメル質の下にある象牙質が透けて見えるようになります。象牙質は黄色い色をしているため、歯が黄ばんで見えることがあります。
象牙質の下層には、歯髄(しずい)と呼ばれる歯の神経が存在します。歯髄は虫歯などの影響で壊死することがあります。この壊死した状態を長期間放置すると、象牙質に壊死した神経の成分が入り込み、歯の着色の原因になることがあります。
一般的に8歳頃までは永久歯の形成が行われています。この時期までにテトラサイクリン系という種類のお薬を大量に服用すると歯の着色を引き起こすことがあります。
ここまでで歯の着色の原因について解説しました。この項目では、歯に着色汚れが付きやすい人の特徴についてまとめてみました。
清掃状態が悪いとプラークや歯石が沈着しやすくなります。この影響により歯に着色成分が付着しやすく虫歯の原因になります。
歯並びが悪いとお口の中の清掃が難しく磨き残しが増えてしまい、虫歯や着色の原因になります。
お口の中が乾燥すると唾液が減少します。唾液には抗菌作用やお口の中を清潔に保つ成分が含まれています。唾液が減少すると虫歯や着色成分が歯に付着しやすくなり、着色の原因になります。
ポリフェノールを含んだ食べ物を多く摂取していると歯に着色が起こりやすいと言われています。ワイン、チョコレートなどは、ポリフェノールを多く含んでいます。そのため、これらの食べ物を食べる習慣がある人は歯が着色しやすくなります。
タバコの中に含まれているタールは、歯の表面に存在するペリクルに着色しやすいと言われています。そのため、喫煙の習慣がある場合は歯が着色しやすい傾向にあります。また、喫煙は歯周病になるリスクを向上させます。
ここまでで歯の着色の原因や歯が着色しやすい人の特徴についてまとめました。以下では、歯が着色しないための習慣を説明します。
外因性の着色の原因として、コーヒーやカレーなど着色しやすい物の飲食が挙げられます。これらの飲食を避けることで、歯の着色を防ぐことができます。
食事後に口をゆすぐことで、食品の残留物や色素を口から洗い流すことができます。特に着色しやすいカレー、チョコレート、コーヒー、ワインなどの飲食後は、できるだけ早くうがいまたは歯を磨きましょう。うがいができない場合は、摂取した後に水を飲むことも有効です。
唾液にはお口の中の汚れや細菌を洗い流す効果があります。そのため、ガムを噛んだり、食事の際にたくさん咀嚼(そしゃく)したりすることで唾液の分泌が促進され、歯の着色成分を洗い流すことができます。また、お口の中が乾燥しやすい場合は、唾液を分泌する唾液腺のマッサージが有効です。
唾液腺は、耳下にある耳下腺と顎の下にある舌下腺、顎下線があります。唾液が出にくい場合は、耳の下や顎の下をマッサージし、唾液の分泌を促しましょう。
タバコに含まれているタールは、歯の黄ばみの原因になります。歯の着色を予防するためには、禁煙しましょう。
ここまでで、着色しないための習慣について説明しました。次に、着色を防止する歯の清掃方法について説明します。
歯の磨き方は、ブラシの先端の角度によってスクラビング法とバス法によって分けられます。スクラビング法は、歯の表面を磨く清掃方法で、歯の表面に対して垂直にブラシを当て、歯を磨きます。
バス法は、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットを磨く清掃方法で、歯に対して45度にブラシを当て磨きます。これらの清掃方法をしっかりと意識することで、着色の原因となるプラークや歯石の付着を防ぐことができます。また、歯周病や虫歯の予防にも有効です。
お口の中の清掃道具には、歯と歯の間や歯と歯ぐきの間を磨くのに特化した口腔ケアグッズがあります。歯と歯の間を磨く物としては、歯間ブラシがあります。歯間ブラシには、L字型とストレート型があります。
ストレート型は、主に前歯の歯と歯の間を磨く際に使用されます。一方、L字型は、奥歯の歯と歯の間を磨く際に使用します。歯間ブラシを使用する際は、歯ぐきを傷つけないように歯間部にゆっくり挿入し、前後に動かし汚れを取り除きましょう。
歯と歯ぐきの間を磨く物としては、タフトブラシがあります。
タフトブラシは、ブラシの毛先が束になったブラシです。タフトブラシを使用する際は、歯と歯ぐきの間に当て小刻みに動かし清掃します。
歯磨き粉には様々な種類があります。その中でも歯の着色を取ることに特化した歯磨き粉があります。
歯の着色を取り除く効果がある成分としては、ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウムがあります。歯磨き粉を選択する際は、これらの成分を含んでいるのかを確認しましょう。
歯科医院で行われる歯のメンテナンスには、歯石の除去と歯の表面の清掃があります。歯石の除去には2種類あります。
1つは、歯肉より上の歯石を取るスケーリングと呼ばれる方法です。2つ目は、歯肉より下にある歯石を取るSRPと呼ばれる方法です。歯石取りの流れとしては、まず歯ぐきの周りにある歯周ポケットを測定します。
その後、スケーリングを行い歯ぐきより上に存在する歯石を取ります。スケーリングが終わった後は、歯周ポケットが改善しているかを確認するために再度、歯周ポケットの検査を行います。
歯周ポケットに改善が見られない場合は、歯ぐきより下に付着している歯石を取るSRPを行います。歯石を取ることで歯の表面に付着している汚れを取るだけでなく、歯周病の予防を行うことができます。
歯の表面を専用の機械を用いて磨くメンテナンスのことをPMTCと呼びます。PMTCは、日頃のブラッシングで取ることのできない着色を落とすことができます。また、歯の表面を磨く際にフッ素を含んだペーストを使用するので、虫歯を予防することができます。
歯のメンテナンスでは、お口の中のケアだけでなく歯の表面に付着した汚れの染め出しを行い、ブラッシング指導を行います。
ブラッシング指導を受けることで、どう磨けばお口の中をより綺麗に保つことができるのかを学ぶことができます。その結果、ブラッシングの質が向上し、歯の着色を防ぐことができます。
定期検診では、歯のメンテナンスに加えて虫歯の有無や詰め物の状態などを診察します。定期的にお口の中を診察することで、虫歯や詰め物の変色などを早期に発見することができます。そのため、歯が変色する前に早めの処置を行うことができます。
歯のクリーニングと歯の白さの関係歯の着色の原因には、外因性の着色と内因性の着色が存在します。外因性の着色は、着色成分などが歯の表面に付着することにより起こる着色です。
一方で内因性の着色は、歯の神経の壊死や幼少期の抗菌薬などの服用により歯の内側から起こる着色です。歯の着色の原因は、お口の中の清掃不良や虫歯、詰め物の劣化などがあります。
これらの着色を予防するためには、着色を起こしやすい食べ物の飲食を控えたり、唾液の分泌を促進させたり、禁煙するなどがあります。その他にも日頃の口腔ケアや歯科医院での専門的なメンテナスが有効です。
日頃の口腔ケアでは、歯間ブラシやタフトブラシなども使用して、磨き残しを少なくすることが重要です。歯科医院での専門的なメンテナンスでは、歯石取りや歯の表面の着色成分を除去するPMTCなどがあります。
歯の着色を防ぐためには、食習慣の改善や日頃からのお口のケアが重要です。定期的に口腔ケアを行い健康なお口の状態を保ちましょう。
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